泥棒を改心させた聖者の行動

ある泥棒の話

ガジプルのガンガー河畔に一人の聖者が住んでいました。
ある日、その聖者の家に泥棒が押し入りました。

泥棒は、聖者が銀の器をいくつか持っていること、多くの信者がその聖者にお布施をしていたことを知っていたので、
「お宝があるに違いない」と考えて何日も前から聖者の家を監視していたのです。

ついに泥棒が聖者の家に入りました。
泥棒が家に入ると、彼の狙い通りたくさんの食器がありました。
泥棒はそれらを取って自分のバッグに詰めましたが、食器同士が当たり音を立ててしまいました。

「この音はなんだ? 動物がいるぞ。 」と聖者。
聖者はその音をきっかけに瞑想から抜け出して泥棒を見つけました。

泥棒に入ったことが聖者にバレた瞬間、泥棒は捕まることを恐れて、その場から逃げ出しました。
聖者は泥棒が持ち去ろうとした食器が入った袋を持ち泥棒の後ろを走ってこう叫びました「止まりなさい!」
そして、泥棒を追い抜いてこう言いました。

「恐れなくても大丈夫。これはあなたのものだ。さあ持って帰りなさい。」

なんと聖者は自分の家にある金目のものすべてを泥棒に持たせて帰らせたのです。

ヴィヴェーカーナンダとの出会い

それから数年後、ヴィヴェーカーナンダがケダールやバドリーなどに巡礼に行ったとき、氷の張った場所に横たわるサドゥーを見かけました。
ヴィヴェーカーナンダは自分の毛布をそのサドゥーに渡しました。

サドゥーは顔を上げ、ひと目見てヴィヴェーカーナンダが偉大な霊的達成を果たした聖者であることを悟ると、自分の人生を語り始めたのです。

「聖人パヴァハリ・ババのことを聞いたことがありますか?」彼はスワミ・ヴィヴェーカナンダに尋ねました。
そして、パヴァハリ・ババの生涯を話しました。

そして最後に彼は言いました。

「私はそのときの泥棒です。聖人パヴァハリ・ババが私に触れてくださったその日から、私の人生に変化が起こりました。私は自分の行いを激しく後悔しました。それ以来、私は自分の罪を償おうとしているのです」

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イツワノ

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