引退試合で60点?
NBAのスーパースター
コービー・ブライアントは、2015-16シーズンを最後にロサンゼルス・レイカーズでの20年にわたるキャリアに終止符を打ちました。
- NBAチャンピオン 5回(3連覇と2連覇)
- ファイナルMVP 2年連続受賞
- シーズンMVP 1回
- オールスターMVP 4回
- 得点王 2回
- オリンピックアメリカ代表では公式戦無敗で2つの金メダルを獲得
などの輝かしい実績を誇る伝説のプレーヤーです。
1試合81得点や4試合連続50得点オーバーなど、全盛期のコービーの得点力と爆発力は歴代屈指。
G.O.A.T論争(歴代最高のバスケットボール選手は誰か?)にも登場するほどの圧倒的なプレーヤーです。
コービーのキャリア晩年は、アキレス腱断裂を筆頭に数々のケガに苦しみました。
若い頃にケガをおして無理なプレーもしていたことから、肉体に蓄積した披露とダメージの深さは想像に難くないでしょう。
引退を発表したシーズンでは、ベンチにいる間は両肩と両膝を常にアイシングし、少しでも万全の体調でプレーできるように努めました。
驚愕の引退試合
いよいよ訪れた現役最後の試合。ホームアリーナであるステープルズ・センターにユタ・ジャズを迎えた一戦。
スーパースターの引退を焼き付けたいと、多くの観客が駆けつけました。その中には
- 元チームメートのシャキール・オニール
- 俳優のジャック・ニコルソン
- 元サッカー選手のデビッド・ベッカム
など数多くの著名人も、コート脇からコービーの勇姿を見つめました。
コービーは試合終盤、痛みで表情が歪みながらも己を鼓舞し、クラッチショット(勝負を決定づける重要なシュート)を立て続けに沈めます。
当時37歳というNBAプレーヤーとしてはかなりの老齢であるのにも関わらず、第4クオーターだけで23得点を挙げる活躍。
キャリア最初の得点と同じくフリースローで最後の得点を決め、史上最年長となる1試合60得点を記録し、チームを101-96の勝利へ導きました。
「Mamba out.」
試合後のインタビュー、コービーは人々の感動を誘う言葉を残しました。
「みなさん、こんなにあっという間に20年が過ぎたなんて信じられません。わけがわかりません。みなさんとともにこのコートに立てたこと、支えてくれたチームメート、みんなで歩んできた旅路のすべてに感謝します」。
「僕は小さいころから熱狂的なレイカーズファンでした。熱狂的な、です。だからドラフト後にトレードでここへやって来て、20年を過ごすことができて、これ以上の物語は、どんな作家にも書けはしない」
「みなさんへの気持ちは、どんな言葉でも表すことができません。ありがとう。心の底からありがとう。」
「 Mamba out」