福本豊が国民栄誉賞を辞退した理由|「立ちションもできんようになる」は雑談から生まれた?

「世界の盗塁王」こと福本豊さん。通算1065盗塁というNPB最多記録を持つ名選手ですが、野球ファンの間では国民栄誉賞を辞退したときの一言でも語り継がれています。

世界記録の達成と、国民栄誉賞の打診

1983年6月3日の西武戦、9回に三盗を決めた福本さんは、通算939盗塁を達成しました。当時のメジャーリーグの通算最多盗塁記録を上回る世界新記録です。これを受けて、当時の中曽根康弘首相から国民栄誉賞の打診がありましたが、福本さんは辞退しました。

伝説の一言

広く伝わっているのは、次の言葉です。

「そんなんもろたら、立ちションもできんようになる」

ところが本人は、この言葉が本来の理由ではなかったと説明しています。2022年のラジオ番組では、最初に伝えた理由は「国民の見本にならへん。自分の行動に自信持てないからお断りします」だったと語りました。2021年の名球会のYouTubeでも、タバコを吸い、パチンコも麻雀もするから「見本にならなあかん」のは無理だと振り返っています。

「立ちション」発言はどこから?

本人によれば、担当記者たちと話しているうちに、最後に「朝まで麻雀してラーメンでも食って帰る時にな、立ちションできんくなるわな」と冗談を言ったところ、それが記事になって一気に広まったそうです。2025年のBSフジの番組では、「オフィシャルで言ったわけではない」のかと聞かれ、「ないない。そんなん言いませんよ。そんなん大ごとですよ」と笑って否定しています。

なお、当時は「呑み屋に行けなくなる」という形で全国に伝わったとする記事もあり、報じられ方には諸説あります。

「自分の行動に自信がない」から、賞を断る

福本さんは今でも、辞退したのは正しかったと思っていると語っています。「とてつもない賞ですよ?軽くないんですよ」と語る敬意があったからこそ、軽い気持ちでは受けられなかったのでしょう。笑い話として語られがちな一言の裏には、賞の重みをきちんと受け止めた正直な姿勢がありました。

参考

福本 豊の逸話一覧

イツワノ

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